LPICがinactiveになりました- K-blo

[2018/05/05(Sat) 11:47:50]

LPICがinactiveになりました.

5年前にLevel2を取っていて,もうすぐ5年になろうとする頃にLevel 3の受験を考えていました.Level2を受け直すのも気が乗らず,比較的業務に関連のあるセキュリティ分野の303試験と考え,通称黒本を読みましたが,自己採点してみても合格圏内に達しません.

自己採点が低いのは,私の携わるLinux関連業務と303試験:出題範囲詳細(Ver2.0)に乖離があるのが一因です.私はたいていはSELinuxをDisabledにして使っています.これでセキュリティの試験を取ろうと考えるのに無理がありました.普段のLinux利用でSELinuxをEnforcing にして経験を積まないと,セキュリティに詳しいとは言えないように感じました.

資格取得の目的として,知らないことを勉強する契機にするとの意味で資格試験を受験するのが有益との考えもありますが,資格のために勉強するよりも,経験を積んで結果的に資格に受かるのが良いとの考えも支持します.LPICの試験問題はオプションを答えろなどの重箱の隅をつつくようなものが多いのも気に入りませんが,それはLevel2のときにも体験していたので承知の上,それでもmanコマンドやネット検索すればわかるであろう一生に一度使うかどうかのコマンドの文法を暗記するのはモチベーションが高まりません.それであれば,試験対策に充てる時間を,Linuxの実務経験,自社製品の開発,ドキュメントの執筆,あるいは怠惰に過ごすなりしたほうが,有益な人生を過ごせると判断しました.

結局受験せずにinactive になりました.一応受験しようかとも考えましたが,受験料の3万円をケチりました.3万円をケチるのもどうかと自分でも思いますが,3万円あればそれなりに幸せになります.仮に303に受かったとしても,また5年弱後に303かLevel3のほかのを受けるかで同じことをするかと思うと,いまここでinactiveになっても5年後にinactiveになっても同じと考えました.

Linuxを学ぶ重要性は以前より下がってきているようにも感じています.AWSに代表されるクラウドが普及していますが,オンプレミスであれば自前でソフトウェアをインストールして設定ファイルを作り込んで作っていた機能が,AWSならばGUIでの選択で同等の機能を実現できます.Linuxをインストールしてソフトを入れて設定してテストしてとするよりもAWSなりのサービスを使うほうが,安定した品質を早く安く提供できるようになりました.Linuxに詳しいよりもクラウドのサービスに詳しいほうが役に立つのが現実です.

最近のLPIC・LinuCの分裂も面白くありません.国際的な資格と一応はされていたLPICですが,いまLPI JapanはLinuCを推奨しています.どう考えても日本国内限定よりも国際資格が良いと考えますが,わざわざ日本国内(とベトナムへの展開との情報もありますが)に限定するのはナンセンスに感じます.LPI Japanが受験料をLPI本部にハネられるのを避けるためにLinuCを作り受験料を総取りしようとの意図がありありと見え,嫌気が差しました.


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